弘前大学佐々木直亮教授により発表された、りんごの常食が高血圧の予防に効果的であるという研究は海外にも広く知られています。米の生産地とりんごの生産地で暮らす数万人の人の血圧測定を行った結果、毎日3個以上のりんごを食べている人は、血圧が低いことがわかったのです。
では、継続してりんごを食べてきた人に脳卒中や高血圧が少ないのは、どうしてでしょうか?
新鮮な野菜・果物に含まれるビタミン類が高血圧の症状に効くことは従来からの説ですが、りんごの成分の一つであるカリウムが塩分の害を緩和することに佐々木教授は着目しました。
1957年、メネリー博士の行った動物実験で慢性食塩中毒がカリウムにより解消されるということが実証され、ストレス学説で知られるセリエ博士は心臓疾患は食塩(NaCl)により悪化しカリウムにより発生が防止されるとしています。
りんごのカリウムが高血圧に効くというのは、こうした説とも一致しています。